| 爲學日益、爲道日損。 |
| 学を為せば日々に益し、道を為せば日々に損す。 |
| 学問を修めると日に日に知識が増えるが、「道」を修めると日に日に知識が失われていく。 |
| 損之又損、以至於無爲。 |
| これを損して又た損し、以って無為に至る。 |
| 知識を減らした上にまた減らし、そうして無為の境地へと至るのだ。 |
| 無爲而無不爲。 |
| 無為にして為さざるは無し。 |
| 無為であれば出来ない事などありはしない。 |
| 取天下常以無事。 |
| 天下を取るは、常に無事を以ってす。 |
| 世界を支配するには、ありのままにまかせて余計な事はしない事だ。 |
| 及其有事、不足以取天下。 |
| その事有るに及びては、以って天下を取るに足らず。 |
| 自分の思い通りにしようとして余計な事をすれば、世界を支配する事など出来はしない。 |