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Responsibility could easily deteriorate into domination and possessiveness, were it not for a third component of love, respect.

もしも，愛の第三の要素--尊敬--がなかったならば，責任は，たやすく支配や所有に堕してしまうであろう。

Respect is not fear and awe;

尊敬は恐れでも畏怖でもない。

it denotes, in accordance with the root of the word (respicere = to look at), the ability to see a person as he is, to be aware of his unique individuality.

それは，語源（ながめる）に従えば，人をあるがままに見，その特異な個性を知る能力である。

Respect means the concern that the other person should grow and unfold as he is.

尊敬とは相手がその人目身としてありのままに成長し，発達すべきであるという関心を意味している。

Respect, thus, implies the absence of exploitation.

尊敬にはこのように，搾取の欠如の意味を含んでいる。

I want the loved person to grow and unfold for his own sake, and in his own ways, and not for the purpose of serving me.

私は愛する人が，私に仕えるためにではなく，自分自身のために，そして自分自身の方法で，成長し，発達することを望むのである。

If I love the other person,

もしも，私が他の人を愛するならば，

I feel one with him or her,

私は彼あるいは彼女とひとつであることを感ずるが，

but with him as he is, not as I need him to be as an object for my use.

しかし，あるがままの彼とひとつになるのであり，私が使用する対象として，私に必要なものとしての彼と合一するのではない。

It is clear that respect is possible only if I have achieved independence; if I can stand and walk without needing crutches, without having to dominate and exploit anyone else.

尊敬とは，ただ，独立を成就した時にのみ，支えられる必要なしに，誰かを支配し，搾取することなしに立ち歩くことができる時にのみ，可能であることは明らかである。

Respect exists only on the basis of freedom:

尊敬は自由の基礎の上にのみ存在する。

"l'amour est l'enfant de la liberte" as an old French song says;

すなわち《愛は自由の子供である》と古いフランスの歌がうたうように，

love is the child of freedom, never that of domination.

愛は自由の子であり，けっして支配の子ではないのである。

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