供託法

◎	担保(保証)供託に関する次のアからオまでの記述のうち，正しいものの組合せは，後記１から５までのうち，どれか。 (3011) 【担保供託】 **
ア	民事訴訟における当事者が供託する方法により仮執行免脱の担保を立てる場合には，当事者が特別の契約をしたときを除き，裁判所が相当と認める有価証券を供託物とすることができる。正しい。 (3011A) 《有価証券》　民事訴訟における当事者が供託する方法により仮執行免脱の担保を立てる場合，当事者が特別の契約をしたときを除き，裁判所が相当と認める有価証券を供託物とすることができる（民訴法76条本）。 (3011A) 《有価証券》 ※←　担保を立てるには，担保を立てるべきことを命じた裁判所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄区域内の供託所に金銭又は裁判所が相当と認める有価証券（社債，株式等の振替に関する法律第278条第1項に規定する振替債を含む。次条において同じ）を供託する方法その他最高裁判所規則で定める方法によらなければならない。ただし，当事者が特別の契約をしたときは，その契約による（民訴法76条本）。 ※←　裁判所は，申立てにより又は職権で，担保を立てて仮執行を免れることができることを宣言することができる（民訴法259条3項）。
イ	民事訴訟における被告が訴訟費用の担保として供託された金銭の払渡しを受けるには，裁判所の配当手続によらなければならない。誤り。 (3011B) 《訴訟費用の担保》　民事訴訟における被告が訴訟費用の担保として供託された金銭の払渡しを受けるには，裁判所の配当手続に［よる必要はない］（民訴法77条）。 (3011B) 《訴訟費用の担保》 ※←　被告は，訴訟費用に関し，前条の規定により供託した金銭又は有価証券について，他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する（民訴法77条）。 ※←　（供法8条1項）。（供規24条1項1号）。
ウ	営業保証供託については，担保官庁の承認があれば，営業主以外の第三者が供託者となることができる。誤り。 (3011C) 《第三者》　営業保証供託については，担保官庁の承認があれば，営業主以外の第三者が供託者となることが［できない］（昭39全国供託課長会同決議）。 (3011C) 《第三者》 ※←　営業者の信用力を確認する目的があるから。（昭39全国供託課長会同決議）。
エ	営業保証供託の供託者は，供託金全額の払渡しと同時又はその後でなければ，その供託金利息の払渡請求をすることができない。誤り。 (3011D) 《供託金利息》　営業保証供託の供託者は，供託金全額の払渡しと同時又はその後で［なくても］，その供託金利息の払渡請求をすることが［できる］（供規34条2項）。 (3011D) 《供託金利息》 ※←　保証として金銭を供託した場合には，前項の規定にかかわらず，毎年，供託した月に応当する月の末日後に，同日までの供託金利息を払い渡すことができる（供規34条2項）。
オ	営業保証金として供託した供託金の保管替えが法令の規定により認められる場合であっても，供託金の取戻請求権に対する差押えがされているときは，供託者は，その供託金の保管替えを請求することができない。正しい。 (3011E) 《保管替え》　営業保証金として供託した供託金の保管替えが法令の規定により認められる場合でも，供託金の取戻請求権に対する差押えがされているとき，供託者は，その供託金の保管替えを請求することができない（昭36.7.19民甲1717回答）。 (3011E) 《保管替え》 ※←　法令の規定により供託金の保管替えを請求しようとする者は，第24号書式による供託金保管替請求書１通に，供託書正本を添付して，これを当該供託金を供託している供託所に提出しなければならない（供規21条の3第1項）。 ※←　既に差押え等の処分の制限がなされているから（昭36.7.19民甲1717回答）。
	１　アウ　　　　２○アオ　　　　３　イウ　　　　４　イエ　　　　５　エオ