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(2914A) 《》
※←　（法条）。刑法105条は，親族の利益のために犯人蔵匿や証拠隠滅を行った場合について，刑の任意的減免を認めたものである。親族は，犯人に対する情愛が生じているため，これを政策的に考慮したものである。よって，当該親族に対する刑は免除することができるとすべきであるにもかかわらず，減軽しなければならないとしている点で本肢は誤りである。

(2914B) 《》
※←（法条）。犯人蔵匿罪における［罪を犯した者］の意義は，論文対策で必ず学習しているため，この肢はかならず正解したい。判例（最判昭24・8・9）によれば，「罪を犯した者」は，真犯人に隕られず，犯罪の嫌疑によって捜査中の者も含むとしている。すなわち，指名手配等により身柄を追跡されている者はもちろん，逮捕・勾留手続により身柄が確保されている犯人も含まれる。よって，既に逮捕・勾留されている者も含むとすべきであるにもかかわらず，含まないとしている点て本肢は誤りである。

(2914C) 《》
※←　（法条）。証拠隠滅罪の「他人の刑事事件」について問うものである。「他人の刑事事件」である必要があるため，民事事件は含まない。逆に，［刑事事件］であれば足りるため，罰金以上の刑に限定されることはない。

(2914D) 《》
※←　（法条）。証人等威迫罪における「威迫」とは，言語・動作をもって気勢を示し，不安・困惑の念を生じさせることをいう。この方法には，直接相手方に示すほか,書信や電話等も含むとするのが判例の見解である（最決平19・11・13刑集61巻８号743頁）。よって，文書を送付して相手方にその内容を了知させる方法によりなされる場合も含むとすべきであるところ，含まないとしている点で本肢は誤りである。

(2914E) 《》
※←　（法条）。刑法105条２は,「自已…の刑事事件の捜査若しくは審判に必要な知識を有すると認められる者」に「威迫」を行った場合，罪が成立するとしている。