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(2918A) 《広島市暴走族追放条例事件》
※←　（憲法条）。判例（最判平19.9.18）では，条例が対象とする「暴走族」の定義や集会の禁止の対象が広汎であり憲法丿条１頂及び31条に反するかが争われた事案につき，「弊害を防止しようとする規制目的の正当性，弊害防止手段としての合理性，この規則により得られる利益と失われる利益との均衡に照らし，いまだ憲法21条１項，31条に反するとまではいえない」としており（最判平19.9.18），処罰対象となる行為が過度に広汎であることが争われている罰則の合憲性の判断に当たり，その規制目的や当該目的達成の手段としての合理性を審査している。

(2918B) 《合憲限定解釈》
※←　（憲法条）。合憲限定解釈は。合憲性が争われている法令について，法令違憲との判決を下寸ことを回避する手段の一つである。よって，本肢は正しい。合憲限定解釈とは，ある法令につき複数の解釈が成り立ち，Ａの解釈をとれば違憲であるが，Ｂの解釈をとれば合憲であるという場合に裁判所としてＢの解釈をとることで，Ａの解釈のもとに行われた行為につき，法令の違憲ではなく法令の解釈の違法があったとして違憲判断を回避する方法である。よって，本肢は正しい。
　　この方法を用いた判例としては，（最判昭41.10.26）（全逓東京中郵事件）や最判昭44.４.２（都教組事件）などがある。

(2918C) 《適用違憲》
※←　（憲法条）。適用違憲とは，法令の規定自体を違憲とはせず，当該事案におけるその具体的な適用のみを違憲とする方法である。適用違憲の方法の一つとして，法令の合憲解釈が不可能である場合，すなわち合憲的に適用できる部分と違憲的に適用される可能性のある部分とが不可分の関係にある場合に違憲的適用の場合を含むような広い解釈のもとに法令を当該事案に適用するのは違憲であるとの方法がある。判例（旭川地判昭43・ 3 ・25（猿払事件１審））は，国家公務員の政治的行為の処罰を対象とする国家公務員法Ho条１項19号の合憲性が争われた事案につき，同号は当該被告人の「行為に適用される限度において，行為に対する制裁としては，合理的にして必要最小限の域を超えたものと判断せざるを得ない」ところ，「同号は…制限解釈を加える余地は全く存しない」として，そうである以上，「当裁判所としては，本件被告人の所為に，国公法110条１項19号が適用される限度において，同号が憲法2↓条および31条に違反するもので，これを被告人に適用することができないと云わざるを得ない」とした。しかし本件事案の上告審である判例（最判昭49.11. 6）は，当該適用違憲の方法につき，「これは，法令が当然に適用を予定している場合の一部につきその適用を違憲と判断するものであって，ひっきょう法令の一部を違憲とするにひとし」いとしている。よって，合憲的な適用が明らかである場合につき，法令に合憲的に適用される部分と違憲的に適用される可能性のある部分とが不可分の関係で含まれているとしても，法令違憲と判断する余地はあり（最判昭49.11. 6），本肢はその余地はないとする点て誤りである。