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(4216A) 《婚姻費用の分担》
※←　夫婦は，その資産，収入その他一切の事情を考慮して，婚姻から生ずる費用を分担する（民法760条）。
※←　内縁夫婦間には，互いに同居・協力・扶助の義務がある。これらの義務は夫婦関係の本質的要請であり，内縁を準婚関係として法の保護を与えようとする場合，当然認められるものである。したがって，内縁には760条の準用があり，内縁夫婦は，共同生活のため必要な費用を分担する（最判昭33. 4 .11)。

(4216B) 《特別縁故者》
※←　前条の場合において，相当と認めるときは，家庭裁判所は，被相続人と生計を同じくしていた者，被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者の請求によって，これらの者に，清算後残存すべき相続財産の全部又は一部を与えることができる（民法958条の３第1項）。
※←　958条の３により遺産を取得することがある。

(4216C) 《成年擬制》
※←　未成年者が婚姻をしたときは，これによって成年に達したものとみなす（民法753条）。
※←　753条の成年擬制は婚姻の届出を前提としている効果であり，内縁に準用されない。

(4216D) 《親権》
※←　父が認知した子に対する親権は，父母の協議で父を親権者と定めたときに限り，父が行う（民法819条4項）。
※←　父母が内縁関係にある場合，子は非嫡出子であり，母だけが親権者である。父が認知した後に父母の協議または審判で父を親権者と定めたときは父の単独親権となる（§819 �W �X）。

(4216E) 《内縁中の懐胎》
※←　婚姻の成立の日から200日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から300日以内に生まれた子は，婚姻中に懐胎したものと推定する（民法772条2項）。
※←　内縁の妻が，内縁関係成立の日から200日後，解消の日から300日以内に分娩した子は，772条の趣旨を類推し，内縁の夫の子と推定すべきである（最判昭29. 1.21)。