民法

◎

　不在者の財産の管理及び失踪の宣告に関する次のアからオまでの記述のうち，判例の趣旨に照ら噂¶Eとどjや夕の組合せは，後記１から５までのうち，どれか。

ア

　不在者の生死が７年間明らかでないときは，利害関係人だけでなく検察官も，家庭裁判所に対し，失踪の宣告の請求をすることができる。

イ

　生死が７年間明らかでないために失踪の宣告を受けた者は，失踪の宣告を受けた時に死亡したものとみなされる。

ウ

　Ａの失踪の宣告によって財産を得たＢがその財産を第三者Ｃに譲渡した後，Ａの生存が判明したために失踪の宣告が取り消された場合において，Ｃが譲渡を受けた際にＡの生存を知らなかったときは，ＢがＡの生存をしっていたとしても，失踪の宣告の取消しはその財産の譲渡の効力に影響を及ぼさない。

エ

　家庭裁判所が選任した不在者の財産の管理人は，保存行為であれば，裁判上の行為であるか裁判外の行為であるかを問わず，家庭裁判所の許可なくすることができる。

オ

　家庭裁判所は，不在者の財産の管理人と不在者との関係その他の事情を考慮し，当該管理人に対し，不在者の財産の中から報酬を与えることも，与えないこともできる。

　１　アイ　　　　　２　アウ　　　　　３　イエ　　　　　４　ウオ　　　　　５○エオ　　　

◎	不在者の財産の管理及び失踪の宣告に関する次のアからオまでの記述のうち，判例の趣旨に照ら噂¶Eとどjや夕の組合せは，後記１から５までのうち，どれか。 (R0204) 【失踪の宣告】以下の試験問題については，国際物品売買契約に関する国際連合条約(ウィーン売買条約)の適用は考慮しないものとして，解答してください。
ア	不在者の生死が７年間明らかでないときは，利害関係人だけでなく検察官も，家庭裁判所に対し，失踪の宣告の請求をすることができる。誤り。 (R0204A) 《普通失踪の要件》　【不在者】の生死が７年間明らかでないとき，利害関係人［は：×だけでなく検察官も］，家庭裁判所に対し，【失踪の宣告】の請求をすることができる（民法30条1項）。 (R0204A) 《普通失踪の要件》 ※←　不在者の生死が７年間明らかでないときは，家庭裁判所は，利害関係人の請求により，失踪の宣告をすることができる（民法30条1項）。 ※←　（最判昭） ※←　（最判平）。
イ	生死が７年間明らかでないために失踪の宣告を受けた者は，失踪の宣告を受けた時に死亡したものとみなされる。誤り。 (R0204B) 《普通失踪の効力発生時》　生死が７年間明らかでないために【失踪の宣告】を受けた者は，［生死不明の状態となってから７年の期間満了時：×失踪の宣告を受けた時］に死亡したものとみなされる（民法31条前）。 (R0204B) 《普通失踪の効力発生時》 ※←　前条第1項の規定により失踪の宣告を受けた者は同項の期間が満了した時に，同条第2項の規定により失踪の宣告を受けた者はその危難が去った時に，【死亡】したものとみなす（民法31条）。 ※←　→　生死不明の状態となってから７年の期間満了時 ※←　（最判平）。
ウ	Ａの失踪の宣告によって財産を得たＢがその財産を第三者Ｃに譲渡した後，Ａの生存が判明したために失踪の宣告が取り消された場合において，Ｃが譲渡を受けた際にＡの生存を知らなかったときは，ＢがＡの生存をしっていたとしても，失踪の宣告の取消しはその財産の譲渡の効力に影響を及ぼさない。誤り。 (R0204C) 《双方の善意》　Ａの【失踪の宣告】によって財産を得たＢがその財産を第三者Ｃに譲渡した後，Ａの生存が判明したために【失踪の宣告】が取り消された場合に，Ｃが譲渡を受けた際にＡの生存を知らなかったとても，ＢがＡの生存を知っていれば，【失踪の宣告】の取消しはその財産の譲渡の効力に影響を［及ぼす］（民法32条1項後）。 (R0204C) 《双方の善意》 ※←　失踪者が生存すること又は前条に規定する時と異なる時に死亡したことの証明があったときは，家庭裁判所は，本人又は利害関係人の請求により，失踪の宣告を取り消さなければならない。　この場合において，その取消しは，失踪の宣告後その取消し前に善意でした行為の効力に影響を及ぼさない（民法32条1項）。 ※←　善意とは，契約当時，取引当事者の双方が善意であることを要する（大判昭13.2.7）。
エ	家庭裁判所が選任した不在者の財産の管理人は，保存行為であれば，裁判上の行為であるか裁判外の行為であるかを問わず，家庭裁判所の許可なくすることができる。正しい。 (R0204D) 《保存行為》　家庭裁判所が選任した【不在者】の財産の管理人は，保存行為であれば，裁判上の行為であるか裁判外の行為であるかを問わず，家庭裁判所の許可なくすることができる（民法28条前）。 (R0204D) 《保存行為》 ※←　管理人は，第103条に規定する権限を超える行為を必要とするときは，家庭裁判所の許可を得て，その行為をすることができる。　不在者の生死が明らかでない場合において，その管理人が不在者が定めた権限を超える行為を必要とするときも，同様とする（民法28条）。 (L0102B) 《保存行為》　不在者Ａが所有する現金が発見された場合，財産管理人ＢがＡを代理してその現金をＤ銀行のＡ名義普通預金口座に預け入れるためには，家庭裁判所の許可を得る必要はない（民法28条前）。
オ	家庭裁判所は，不在者の財産の管理人と不在者との関係その他の事情を考慮し，当該管理人に対し，不在者の財産の中から報酬を与えることも，与えないこともできる。正しい。 (R0204E) 《報酬》　家庭裁判所は，【不在者】の財産の管理人と不在者との関係その他の事情を考慮し，当該管理人に対し，不在者の財産の中から報酬を与えることも，与えないこともできる（民法29条2項）。 (R0204E) 《報酬》 ※←　家庭裁判所は，管理人と不在者との関係その他の事情により，不在者の財産の中から，相当な報酬を管理人に与えることができる（民法29条2項）。 (2804E) 《報酬》　家庭裁判所が選任した【管理人】がその権限の範囲内において不在者のために行為をしたとき，家庭裁判所は，不在者の財産の中から，【管理人】に報酬を［与えることができる：×与えなければならない］（民法29条2項）。
	１　アイ　　　　　２　アウ　　　　　３　イエ　　　　　４　ウオ　　　　　５○エオ