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(2714A) 《立法の委任》
※←　憲法には政令への罰則の委任に関する規定はあるものの（憲73条6号但書），「憲法73条６号は委任命令を一般的に認めている」わけではない。したがって本記述は誤っている。
　もっとも，現代の行政国家的現実からして，立法の委任は不可避であり，明文規定の有無にかかわりなく，国会による立法の委任を認めていると解される。

(2714B) 《白紙委任の禁止》
※←　憲法41条から白紙委任は禁止される。またいかなる性質の行政活動について法律の根拠が必要かについて，通説及び行政実務は，侵害行政についてのみ法律の根拠を要するとしている。もっとも重要事項（本質的事項）について法律の根拠を要するという見解（重要事項留保説）も主張されている。この説によれば，命令に委任する場合，重要事項について議会（法律）が定めることが必要となる。

(2714C) 《接見》
※←　（最判平3.7.9）
　判例は，被勾留者は「当該拘禁関係に伴う制約の範囲外においては，原則として一般市民としての自由を保障される。」としている。したがって本記述前段は誤りである。さらに，結論においても「幼年者の心情の保護は元来その監護に当たる親権者等が配慮すべき事柄であることからすれば，法が一律に幼年者と被勾留者との接見を禁止することを予定し，容認しているものと解することは，困難である。そうすると…法の容認する接見の自由を制限するものとして，法50条の委任の範囲を超えた無効のものというほかはない。」としている。したがって委任の趣旨の範囲内とした旨の本記述後段も誤っている。

(2714D) 《医薬品ネット販売規制》
※←　（最判平25.1.11）
　「薬事法施行規則15条の４第１項１号（同規則142条において準用する場合), 159条の14第１項及び２項本文, 159条の15第１項１号並びに159条の17第１号及び２号の各規定は，一般用医薬品のうち第一類医薬品及び第二類医薬品につき，店舗販売業者による店舗以外の場所にいる者に対する郵便その他の方法による販売又は授与を一律に禁止することとなる限度において，薬事法の委任の範囲を逸脱した違法なものとして無効である。」としている。