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(2601A) 《人による支配の排斥》
※←　「法の支配」の原理は，中世の法優位の思想から生まれ，英米法の根幹として発展してきた基本原理である。この原理は，専断的な国家権力の支配（人の支配）を排斥し，権力を法で拘束することによって，国民の権利・自由を擁護することを目的とする。

(2601B) 《内容の合理性》
※←　「法の支配」にいう「法」は，内容が合理的でなければならないという実質的要件を含む観念であり，ひいては人権の観念とも固く結びつくものである。

(2601C) 《法の支配の内容》
※←　現在，法の支配の内容として重要なものは，�@憲法の最高法規性の観念，�A権力によって侵されない個人の人権，�B法の内容・手続の公正を要求する適正手続，�C権力の恣意的行使をコントロールする裁判所の役割に対する尊重，などであると考えられている。日本国憲法も，憲法の最高法規性（憲98条１項），基本的人権の保障（11条，97条），特別裁判所の設置の禁止（76条２項前段），裁判所による違憲立法審査権（81条）等の規定からして，法の支配の原理に立脚しているといえる。