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(S2518A) 《期間制限》
※←　第600条の規定は，賃貸借について準用する（民法621条→600条）。
※←　契約の本旨に反する使用又は収益によって生じた損害の賠償及び借主が支出した費用の償還は，貸主が返還を受けた時から１年以内に請求しなければならない（民法600条）。

(S2518B) 《償還請求先》
※←　賃貸人は、転借人と契約関係にあるわけではないから。
※←　賃借人は，賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは，賃貸人に対し，直ちにその償還を請求することができる（民法608条1項）。

(S2518C) 《留置権》
※←　必要費を被担保債権として、留置権を行使し得る（大判昭14.4.28）。
※←　（民法608条1項）。

(S2518D) 《解除後の相殺》
※←　賃貸借契約が、賃料不払のため適法に解除された以上、たとえその後、賃借人の相殺の意思表示により右賃料債務が遡つて消滅しても、解除の効力に影響はなく、このことは、解除の当時、賃借人において自己が反対債権を有する事実を知らなかつたため、相殺の時期を失した場合であつても、異るところはない（最判昭32.3.8）。
※←　前項の意思表示は，双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼってその効力を生ずる（民法506条2項）。

(S2518E) 《有益費の償還》
※←　賃借人が賃借建物に附加した増・新築部分が、賃貸人に返還される以前に、賃貸人、賃借人いずれの責にも帰すべきでない事由により滅失したときは、特段の事情のないかぎり、右部分に関する有益費償還請求権は消滅する（最判昭48.7.17）。
※←　賃借人が賃借物について有益費を支出したときは，賃貸人は，賃貸借の終了の時に，第196条第2項の規定に従い，その償還をしなければならない。ただし，裁判所は，賃貸人の請求により，その償還について相当の期限を許与することができる（民法608条2項）。民法196条2項