他人の土地において工作物又は竹木を所有するためその土地を使用する権利

土地所有権が土地の上下に及ぶことから，地下・空間の利用について，上下の範囲を決めて地上権の目的にしうる（民269ノ2）。

(S6212A) 《登記請求権》
□←　これに対し、賃借人は，特約なき限り，登記請求権を有しない。

(S6212B) 《土地の一部》
□←　ただし，分筆しない限り，登記はできない。
(R0410A) 《土地の一部》
　地上権は，一筆の土地の一部にも設定することができる（民法265条）（大判明34.10.28）。

(S6212C) 《譲渡性》
□←　地上権及び永小作権も，抵当権の目的とすることができる。この場合においては，この章の規定を準用する（民法369条2項）。

(S6212D) 《共有推定》
□←　境界線上に設けた境界標，囲障，障壁，溝及び堀は，相隣者の共有に属するものと推定する（民法229条）。
※←　前章第１節第２款（相隣関係）の規定は，地上権者間又は地上権者と土地の所有者との間について準用する。ただし，第229条の規定は，境界線上の工作物が地上権の設定後に設けられた場合に限り，地上権者について準用する（民法267条）。

(S6212E) 《区分地上権》
□←　前項の〔区分〕地上権は，第三者がその土地の使用又は収益をする権利を有する場合においても，その権利又はこれを目的とする権利を有するすべての者の承諾があるときは，設定することができる。この場合において，土地の使用又は収益をする権利を有する者は，その地上権の行使を妨げることができない（民法269条の2第2項）。