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(5037A) 《利息債権》
※←　（民法条）。質人債権が利息付であるときは，質権の効力は，原則として利息債権の上に及ぶ（§87�U類推）。

(5037B) 《動産質権者》
※←　（民法条）。350条・297条より，質権者は質物より生じた果実を収取して，他の債権者に優先して自己の債権の弁済に充当することができる。

(5037C) 《不動産質権者》
※←　（民法条）。不動産質権者は，設定行為において別段の定めをしない限り，目的不動産をその用法に従って使用収益することができ（§356,§359),使用収益による利得（本肢の場合は天然果実）は利息に相当するものとみられ（§358),動産質権者が果実を収取する場合のように，金額を計算して，元本に充当する必要はない。

(5037D) 《債務不履行》
※←　（民法条）。平成15年改正前は，天然果実については，抵当権実行にかかる差押え以前は抵当権の効力が及ばなかった（旧§371)。しかし，平成15年改正法により，被担保債権が債務不履行に陥れば，天然果実についても，当然に抵当権の効力が及ぶことになった（§371条）。

(5037E) 《先取特権》
※←　（民法条）。非占有担保であるから，抵当権者･先取特権者は原則として使用収益権を有しない。しかし，先取特権には，抵当権の規定が準用されており（§341),効力の及ぶ範囲などにつき抵当権と同様の扱いがなされる。それゆえ，被担保債権について［不履行があったときは，その後に生じた］天然果実についても，先取特権の効力が及ぶことになろう（§371)。ただ，原則としては先取特権の効力は天然果実には及ばないから，「不履行があったときは」という要件を無視した本肢は誤り。