(1518) 【】

**

**

カ
(1518A) 《》
　選挙制度と憲法との関係については〔憲法が選挙に関する事項は法律で定めるものと定めているところからみて，選挙制度の仕組みの具体的決定を原則として国会の広い裁量にゆだねている〕と解される。

オ
(1518B) 《》
　そうすると，〔重複立候補制という選挙制度を認めるかどうかは国会が裁量によって決定することができ，違憲の問題は生じない〕ということでしょうか。

イ
(1518C) 《》
　必ずしもそうではない。〔重複立候補制が，議員は全国民の代表でなければならないという制約や投票価値の平等などの憲法上の要請に反するため国会の裁量権を考慮してもなおその限界を超えており，これを是認することができない場合には，憲法に違反する〕。

ア
(1518D) 《》
　そうすると，公職選挙法が一定の要件を充足する政党等に所属する者に限って重複立候補ができるとしている点は，〔立候補の自由が選挙権の自由な行使と表裏の関係にある重要な基本的人権であることに照らすと，立候補の自由を不当に制限するものであって，憲法の要請に反する〕と考えられるのですか。

エ
(1518E) 《》
　いや，公職選挙法の候補者届出政党等の要件は，〔選挙制度を政策本位，政党本位とするために設けられたものであり，選挙制度を政策本位，政党本位のものとすることは国会の裁量の範囲に属するものであって，合理性がある〕。

ウ
(1518F) 《》
　そうすると，〔重複立候補制は，不当に立候補の自由や選挙権を制限するとはいえず，これが国会の裁量権の限界を超えるものではなく，憲法に違反しない〕ということなのですね。