392条，393条の適用がある共同根抵当
→　各不動産について，極度額，債権の範囲，債務者がすべて共通

392条，393条の適用がない共同根抵当
→　数個の独立の根抵当権が存在するに過ぎない

(S0814A) 《効力要件》
□←　累積共同根抵当においては，登記は対抗要件に過ぎない。
※←　第392条及び第393条の規定は，根抵当権については，その設定と同時に同一の債権の担保として数個の不動産につき根抵当権が設定された旨の登記をした場合に限り，適用する（民法398条の16）。　

(S0814B) 《元本の確定》
□←　前条の登記がされている根抵当権の担保すべき元本は，１個の不動産についてのみ確定すべき事由が生じた場合においても，確定する（民法398条の17第2項）。

(S0814C) 《債権の範囲》
□←　純粋共同根抵当権が成立するためには，同一の債権の担保として数個の不動産に根抵当権が設定されなければならない。
※←　前条の登記がされている根抵当権の担保すべき債権の範囲，債務者若しくは極度額の変更又はその譲渡若しくは一部譲渡は，その根抵当権が設定されているすべての不動産について登記をしなければ，その効力を生じない（民法398条の17第1項）。

(S0814D) 《代位》
□←　累積的共同根抵当権には，392条は適用されない。
※←　第392条及び第393条の規定は，根抵当権については，その設定と同時に同一の債権の担保として数個の不動産につき根抵当権が設定された旨の登記をした場合に限り，適用する（民法398条の16）。
　数個の不動産につき根抵当権を有する者は，第398条の16の場合を除き，各不動産の代価について，各極度額に至るまで優先権を行使することができる（民法398条の18）。

(S0814E) 《極度額》
□←　優先弁済を受ける際に，滅失した不動産から弁済を受け得ないだけである。