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　民法（すなわち私法）の基本原則については学者によって異なったものを挙げており，これが三大原則だと断言することはできない。例えば,四宮･能見「民法総則」においては「権利能力平等の原則」「所有権絶対の原則」「私的自治の原則」を挙げ，T過失責任の原則（自己の責任の原則）」は「私的自治の原則」に含めている。他方，我妻・総則によれば，近代法思想における自由平等の原理の具体的顕現として，個人財産権の絶対・個人意思の自治（契約の自由）・過失責任を三原則としている。双書（1）によれば，所有権と契約が二大支柱である私法については所有権絶対の原則と契約自由の原則が二大原則で，過失責任の原則は契約自由の原則ないしは私的自治の原則を裏側からあらわしたもので，前の二原則とは同列に論じるわけにはいかないが,重要なので指導原則とするとしている。したがって，いずれの説でも財産権と契約自由は原則なのだから, (2)と（3）が残る。しかし, (2)の（ロ）の信義誠実の原則は私権の行使に関する制約であり，二大原則とはレベルを異にし，公共福祉の原則・権利濫用の禁止とともに二大原則の行使を修正する三大原則とされている。これに対して，自己責任の原則は私権の行使の自由と両立するもので，私的自治の原則に含まれるともいえるが，レベルとしては同じものといえる。このように考えれば我妻説を知らなくても（3）が正解となろう。要するに二大原則から決めていけばよいのである。

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(5444A) 《》
※←　（民法条）。

(5444B) 《》
※←　（民法条）。

(5444C) 《基本原理》
※←　（民法条）。�@ 所有権絶対の原則、�A 私的自治の原則、�B 過失責任の原則。

(5444D) 《》
※←　（民法条）。