民法

◎	契約の解除等に関する次のアからオまでの各記述のうち，誤っているものを組み合わせたものは，後記１から５までのうちどれか。 (L0423) 【契約の解除等】 **
ア	期間の定めのない使用貸借契約が締結された場合において，使用及び収益の目的を定めなかったときは，貸主は，いつでも契約を解除することができる。正しい。 (L0423A) 《使用貸借》　期間の定めのない使用貸借契約が締結された場合に，使用及び収益の目的を定めなかったとき，貸主は，いつでも契約を解除することができる（民法598条2項）。 (L0423A) 《使用貸借》 ※←　当事者が使用貸借の期間並びに使用及び収益の目的を定めなかったときは，貸主は，いつでも契約の解除をすることができる（民法598条2項）。 ※←　（最判昭平）。
イ	期間の定めのない動産賃貸借契約の賃貸人は，いつでも解約の申入れをすることができる。正しい。 (L0423B) 《賃貸人》　期間の定めのない動産賃貸借契約の賃貸人は，いつでも解約の申入れをすることができる（民法617条1項）。 (L0423B) 《賃貸人》 ※←　当事者が賃貸借の期間を定めなかったときは，各当事者は，いつでも解約の申入れをすることができる。この場合においては，次の各号に掲げる賃貸借は，解約の申入れの日からそれぞれ当該各号に定める期間を経過することによって終了する（民法617条1項）。 ① 土地の賃貸借　　１年 ② 建物の賃貸借　　３箇月 ③ 動産及び貸席の賃貸借　　１日 ※←　（最判昭平）。
ウ	請負人は，仕事の完成前であれば，いつでも損害を賠償して請負契約を解除することができる。誤り。 (L0423C) 《注文者》　［注文者：×請負人］は，仕事の完成前であれば，いつでも損害を賠償して請負契約を解除することができる（民法641条）。 (L0423C) 《解除》 ※←　請負人が仕事を完成しない間は，注文者は，いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる（民法641条）。 ※←　（最判昭平）。
エ	期間の定めのある有償の委任契約の受任者は，期間の満了前に契約を解除することができる。正しい。 (L0423D) 《受任者》　期間の定めのある有償の委任契約の受任者は，期間の満了前に契約を解除することができる（民法651条1項）。 (L0423D) 《受任者》 ※←　委任は，各当事者がいつでもその【解除】をすることができる（民法651条1項）。 ※←　（最判昭平）。
オ	無償の寄託契約が書面によって締結された場合，受寄者は，寄託物を受け取るまでは契約を解除することができる。誤り。 (L0423E) 《受寄者》　無償の寄託契約が書面によって締結された場合，受寄者は，寄託物を受け取るまでは契約を解除することが［できない］（民法657条の2第2項但）。 (L0423E) 《受寄者》 ※←　無報酬の受寄者は，寄託物を受け取るまで，契約の解除をすることができる。ただし，書面による寄託については，この限りでない（民法657条の2第2項）。 ※←　（最判昭平）。
	１　アイ　　　　　２　アエ　　　　　３　イウ　　　　　４×ウオ　　　　　５　エオ