民法

◎	期間に関する次のアからオまでの各記述のうち，誤っているものを組み合わせたものは，後記１から５までのうちどれか。なお，各記述において言及されている特定の日は，特に記載がない限り，いずれも日曜日，国民の祝日に関する法律に規定する休日その他の休日に当たらないものとする。 (L0304) 【期　間】 **
ア	ある年の５月16日午後３時に「１週間以内に債務を履行する。」と合意された場合，その期間は，同日午前零時から起算する。誤り。 (L0304A) 《初日不算入》　ある年の５月16日午後３時に「１週間以内に債務を履行する。」と合意された場合，その期間は，［５月17日］午前零時から起算する（民法140条）。 (L0304A) 《》 ※←　日，週，月又は年によって期間を定めたときは，期間の初日は，算入しない。ただし，その期間が午前零時から始まるときは，この限りでない（民法140条）。 ※←　（最判昭平）。
イ	ある年の６月３日午前10時に「５時間以内に債務を履行する。」と合意された場合，その期間は，同日午前10時から起算する。正しい。 (L0304B) 《時間》　ある年の６月３日午前10時に「５時間以内に債務を履行する。」と合意された場合，その期間は，同日午前10時から起算する（民法139条）。 (L0304B) 《時間》 ※←　時間によって期間を定めたときは，その期間は，即時から起算する（民法139条）。 ※←　（最判昭平）。
ウ	合意によって定められた期間の末日が日曜日に当たる場合において，その日曜日に取引をする慣習があるときは，その期間は，その日に満了する。正しい。 (L0304C) 《日曜日》　合意によって定められた期間の末日が日曜日に当たる場合に，その日曜日に取引をする慣習があるとき，その期間は，その日に満了する（民法142条）。 (L0304C) 《日曜日》 ※←　期間の末日が日曜日，国民の祝日に関する法律に規定する休日その他の休日に当たるときは，その日に取引をしない慣習がある場合に限り，期間は，その翌日に満了する（民法142条）。 ※←　（最判昭平）。
エ	ある年の７月12日午前11時に「１か月以内に債務を履行する。」と合意された場合，その期間は，同年８月13日午後12時に満了する。誤り。 (L0304D) 《応当する日の前日》　ある年の７月12日午前11時に「１か月以内に債務を履行する。」と合意された場合，その期間は，同年［８月12日］午後12時に満了する（民法143条2項）。 (L0304D) 《応当する日の前日》 ※←　週，月又は年の初めから期間を起算しないときは，その期間は，最後の週，月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。ただし，月又は年によって期間を定めた場合において，最後の月に応当する日がないときは，その月の末日に満了する（民法143条2項）。 ※←　（最判昭平）。
オ	うるう年ではない年の１月30日午後５時に「１か月以内に債務を履行する。」と合意された場合，その期間は同年２月28日午後12時に満了する。正しい。 (L0304E) 《応当する日なし》　うるう年ではない年の１月30日午後５時に「１か月以内に債務を履行する。」と合意された場合，その期間は同年２月28日午後12時に満了する（民法143条2項）。 (L0304E) 《応当する日なし》 ※←　週，月又は年の初めから期間を起算しないときは，その期間は，最後の週，月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。ただし，月又は年によって期間を定めた場合において，最後の月に応当する日がないときは，その月の末日に満了する（民法143条2項）。 ※←　（民法条項）。 ※←　（最判昭平）。
	１　アウ　　　　　２×アエ　　　　　３　イウ　　　　　４　イオ　　　　　５　エオ