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(2316A) 《借地権》
※←　土地の賃借人が借地上に所有する建物を譲渡担保とした場合には，その効力は原則として土地の賃借権に及ぶ（最判昭51.9.21）。

(2316B) 《清算金》
※←　設定者の側で譲渡担保権の実行時期を左右できることとなり、妥当でないから。
※←　譲渡担保権設定者は，譲渡担保権者が精算金の支払又は提供をせず，精算金がない旨の通知もしない間に譲渡担保の目的物の受戻権を放棄しても，譲渡担保権者に精算金の支払を請求できない（最判平8.11.22）。

(2316C) 《被担保債権の範囲》
※←　抵当権者は，利息その他の定期金を請求する権利を有するときは，その満期となった最後の２年分についてのみ，その抵当権を行使することができる。ただし，それ以前の定期金についても，満期後に特別の登記をしたときは，その登記の時からその抵当権を行使することを妨げない（民法375条1項）。
※←　譲渡担保権によって担保されるべき債権の範囲については，強行法規又は公序良俗に反しない限り，その設定契約の当事者間において自由にこれを定めることができ，第三者に対する関係においても，抵当権に関する民法375条又は根抵当権に関する398条の3の規定に準ずる制約を受けない（最判昭61.7.15）。

(2316D) 《帰属清算型》
※←　不動産を目的とする譲渡担保契約において，債務者が弁済期に債務の弁済をしない場合には，債権者は，上記譲渡担保契約がいわゆる帰属清算型であると処分清算型であるとを問わず，目的物を処分する権能を取得する（最判平6.2.22）。

(2316E) 《対抗関係》
※←　（民法条項）。判例は，不動産を譲渡担保の目的とした債務者が債務を弁済したので譲渡担保権が消滅した後に　目的不動産が譲渡担保権者から第三者に譲渡された場合は，第三者がいわゆる背信的悪意者でない限り，設定者は，登記なくして不動産の所有権を上記第三者に対抗することができない（最判昭62.11.12）。