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(L0103A) 《顕名なし》
※←　代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示は，自己のためにしたものとみなす。　ただし，相手方が，代理人が本人のためにすることを知り，又は知ることができたときは，前条第1項の規定を準用する（民法100条但）。
(2205B) 《顕名なし》
　Ｂは，Ａのためにする意思をもってＣに対し物品甲を売却したが，その際，Ａの代理人であることをＣに告げなかった。この場合において，ＢがＡのためにする意思をもって売買契約を締結していたことをＣが知り，又は知ることができたときは，Ｂがした意思表示は，Ａに対して効力を生ずる（民法100条但）。

(L0103B) 《双方代理》
※←　 同一の法律行為について，相手方の代理人として，又は当事者双方の代理人としてした行為は，代理権を有しない者がした行為とみなす。　ただし，債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については，この限りでない（民法108条1項但）。
(S0405D) 《双方代理》
　同一人物が，債権者及び債務者双方の代理人として代物弁済をする場合でも，債権者及び債務者双方があらかじめ許諾していたとき，無権代理行為とはみなされない（民法108条1項但）。

(L0103C) 《復代理人の選任》
※←　（旧民法105条2項但）。
※←　復代理人を選任した任意代理人が本人に対して選任・監督上の責任しか負わない旨を定めた旧民法105条は，削除された。　同条が規律対象とする事例は，改正後の民法のもとでは，代理権授与契約の債務不履行として，債務不履行の一般規定によって処理されることになる。
　　その結果，任意代理人は，本人との間の委任契約等に基づいて必要となる事務処理がされていなかったことによる責任を原則として負うことになる。　当事者間に何らかの合意があれば，それによる。

(L0103D) 《法定代理人による復代理人の選任》
※←　法定代理人は，自己の責任で復代理人を選任することができる。　この場合において，やむを得ない事由があるときは，本人に対してその選任及び監督についての責任のみを負う（民法105条後）。
※←　旧法105条を削除したことに伴い，旧法106条の条番号を繰り上げたうえで，「前条第１項の責任」と書いていた箇所を「その選任及び監督についての責任」と書き換えた。　実質面での変更はない。

(L0103E) 《無権代理人の責任》
※←　 他人の代理人として契約をした者は，自己の代理権を証明したとき，又は本人の追認を得たときを除き，相手方の選択に従い，相手方に対して履行又は損害賠償の責任を負う（民法117条1項）。
※←　無権代理人の責任に関して，無権代理人と取引の相手方の公平を図るため，無権代理人が代理権を有しないことを相手方が過失によって知らなかったときであっても，無権代理人が自己に代理権がないことを知っていたときは，無権代理人は新法第117条第１項の規定による無権代理人の責任を負う（民法117条2項2号但書）。
※←　一　民法一一七条二項にいう「過失」は、重大な過失に限定されるものではない。
　　二　無権代理人は、民法一一七条一項所定の責任を免れる事由として、表見代理の成立を主張することはできない（最判昭62.7.7）。