民法

◎	親権・監護権に関する次のアからエまでの記述のうち，誤っているものをすべて組み合わせたものは，後記１から５までのうちどれか。 (1835) 【親権・監護権】 *　*
ア	嫡出でない子は，親権を行使する親の氏を称する。誤り。 (1835A) 《子の氏》　嫡出でない子は，［母：×~~親権を行使する親~~］の氏を称する（民法790条2項）。 (1835A) 《氏》 ※←1 嫡出である子は，父母の氏を称する。ただし，子の出生前に父母が離婚したときは，離婚の際における父母の氏を称する。 2 嫡出でない子は，母の氏を称する（民法790条2項）。
イ	協議離婚に際して，夫婦の間に子がある場合には，親権者のほかに監護権者を定めなければならない。誤り。 (1835B) 《監護権者》　協議離婚に際して，夫婦の間に子がある場合，親権者のほかに（民法819条1項），〔子の利益のため必要があるときは〕監護権者を定めなければならない（民法766条1項）。 (1835B) 《監護権者》 □←　必ずしも，親権者のほかに，監護権者を定める必要はない。 ※←　父母が協議上の離婚をするときは，子の監護をすべき者その他監護について必要な事項は，その協議で定める。協議が調わないとき，又は協議をすることができないときは，家庭裁判所が，これを定める（民法766条1項）。
ウ	父母は，その協議により，嫡出でない子について，一方が親権を，他方が監護権を行使すると定めることができる。正しい。 (1835C) 《嫡出でない子》　父母は，その協議により，嫡出でない子について，一方が親権を，他方が監護権を行使すると定めることができる（民法819条4項，788条，766条1項）。 (1835C) 《嫡出でない子》 □←　なお，監護権者は父母に限らず，第三者が行うことも可能である。 ※←　父が認知した子に対する親権は，父母の協議で父を親権者と定めたときに限り，父が行う（民法819条4項）。 ※←　父母が協議上の離婚をするときは，子の監護をすべき者その他監護について必要な事項は，その協議で定める。協議が調わないとき，又は協議をすることができないときは，家庭裁判所が，これを定める（民法766条1項，788条）。
エ	養子縁組に際して，養子となる者が15歳未満である場合において監護権者があるときは，親権者の承諾のほかに監護権者の同意が必要である。正しい。 (1835D) 《養子縁組》　養子縁組に際して，養子となる者が15歳未満である場合に監護権者があるとき，親権者の承諾のほかに監護権者の同意が必要である（民法797条2項）。 (1835D) 《養子縁組》 ※←　両方の同意が必要である。 ※←　法定代理人が前項の承諾をするには，養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが他にあるときは，その同意を得なければならない（民法797条2項）。
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