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(2827A) 《損失分担の割合》
※←＝　組合の債権者は，その債権の発生の時に組合員の損失分担の割合を知らなかったときは，各組合員に対して等しい割合でその権利を行使することができる（民法675条）。
※←　組合の損失分担の割合(674条）について通常知り得ない債権者を保護する必要があるから。

(2827B) 《相殺》
※←＝　組合の債務者は，その債務と組合員に対する債権とを相殺することができない（民法677条）。
※←　本来，組合の債権は組合員の共有に属し，組合員はその持分の限度では債権を有するから，持分の範囲内で相殺できるはずであるが，このように組合員固有の債務のために組合財産である債権が消滅し，組合財産が減少するのは組合事業上望ましくないから。

(2827C) 《代表者の名義》
※←　民法上の組合の共有に属する不動産については，組合員全員の共有名義とするか，組合の代表者の名義とするものとされる。不動産登記は権利を公示するものであるところ，民法上の組合は契約であり，組合それ自体が権利の主体となることはできないからである。

(2827D) 《持分の払戻し》
※←1 脱退した組合員と他の組合員との間の計算は，脱退の時における組合財産の状況に従ってしなければならない。
2 脱退した組合員の持分は，その出資の種類を問わず，金銭で払い戻すことができる。
3 脱退の時にまだ完了していない事項については，その完了後に計算をすることができる（民法681条）。
※←　脱退した組合員は持分の払戻しを受けることができる(681条）。　同条の脱退には何ら限定がされていない。他方，組合員は，除名された場合にも脱退すると規定されているので(689条），条文上，払戻しを否定すべき理由はない。また，持分の払戻しは，脱退者と組合の財産関係を清算する制度であるから，除名により脱退したとしても，脱退者にも持分がある以上，払戻しを否定すべき実質的理由もない。

(2827E) 《解散事由》
※←　【組合】は，その目的である事業の成功又はその成功の不能によって解散する（民法682条）。
※←　組合契約を締結したのは事業を行うためであるから，事業が成功するか，成功の不能が確定した場合に組合が解散されるのは当然である。