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(2101A) 《法人》
※←　（憲法条）。判例（最大判昭45.6.24）は，「憲法第３章に定める国民の権利および義務の各条項は，性質上可能なかぎり，内国の法人にも適用されるものと解すべきである」とする。自然人とだけ結合して考えられる人権は法人には保障されないが，その他の人権規定は法人にも各法人の固有の性格と矛盾しない範囲内で適用される。たとえば，宗教法人には信教の自由（憲法§20）が保障される。

(2101B) 《外国人》
※←　（憲法条）。判例（最大判昭53.10.4）は，「憲法第３章の諸規定による基本的人権の保障は，権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き，わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶ」とする。国家から干渉されない自由である自由権は，外国人にも保障されるが，その保障の程度・限界は，日本国民とまったく同じというわけではない。精神的自由権のうち，参政権的な機能を果たす政治活動の自由については，外国人には国政レベルの選挙権など一定の参政権が否定されているので，日本国民よりも大きな制約を受けると解すべきである。前掲判例も，「わが国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等外国人の地位にかんがみこれを認めることが相当でないと解されるものを除き，その保障が及ぶものと解するのが，相当である」とする。

(2101C) 《未成年者》
※←　（憲法条）。憲法第３章の［国民］の中に未成年者が含まれることは言うまでもない。第３章の人権規定は，未成年者にも当然適用される。もっとも，未成年者は身心ともにいまだ発展の途上にあり，成人に比し判断力も未熟であるため，参政権の制限（憲法§15−�V，公選法§9，§10）等がある一方，酷使の禁止による保護（憲法§27−�V）や学習権の保障（§26−I）等を受ける。