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(2130A) 《》
※←　（憲法条）。従来の判例（最大判昭41.2.23）は，土地区画整理事業計画の決定は事業の青写真たる性質を有するにすぎないとして，処分性を否定した。これに対し，設問判例（最大判平20.9.10)は，「市町村の施行に係る土地区画整理事業の事業計画の決定は，施行地区内の宅地所有者等の法的地位に変動をもたらすものであって，抗告訴訟の対象とするに足りる法的効果を有するものということができ」と判示して，事業計画決定が個別以体的な法的効果をもたらすものであることを認めており，一般的抽象的なものにすぎないとはしていない。

(2130B) 《》
※←　（憲法条）。都市計画法に基づき都市計画決定の一つとしてされる工業地域指定の決定の処分性を否定した判例（最判昭57.4.22 ・ 行政百選HNal61)の事案は，設間判例の事案とは異なり，定められた計画に基づき将来具体的な事業が施行されることが予定されておらず，計画行政としては計画行政行為をもって完結するもの，すなわち，非事業型・完結型の事案である。非事業型・完結型の事案については，より具体的な後続の行為がなされた時点で抗告訴訟の提起か認められる以上，設問判例の射程は及ばないといえる。

(2130C) 《》
※←　（憲法条）。土地改良事業に関し都道府県知事が行う事業施行の認可の処分吐を認めた判例（最判昭61.2.13)は，「土地改良法87条６項及び７項は，右事業計画の決定が行政処分として行政不服審査法による異議申立ての対象となるものであることを当然の前提として，異議申立期間等の特則を定めるものであり，同条10項も，右事業計画の決定が本来行政処分として取消訴訟の対象となり得るものであることを当然の前提とした上，行政事件訴訟法10条２項所定のいわゆる原処分主義の例外として裁決主義を採用する立場から，右事業計画に不服がある者は右異議申立てについての決定に対してのみ取消しの訴えを提起することができるとしたものである」と判示し，行政上の不服申立てが認められていることを一つの根拠としている。これに対し，設問判例は，上記判例のように行政上の不服申立てが認められることを理由には挙げていない。

(2130D) 《》
※←　（憲法条）。第二種市街地再開発事業計画の決定の処分性を認めた判例（最判平4.11.26）は「公告された再開発事業計画の決定は，施行区域内の土地の所有者等の法的地位に直接的な影響を及ぽすものであ」るとして，土圸区画整理事業の事業計画決定の処理性を認めている。